その後も 切ってはまた10分ほどの間隔で電話が鳴る
と 誰かが窓の向こうを指さした
自分たちの建物と同じ建物が300メートル弱先に建っていて
よくみると 二階の大きな窓に灯りがついている
その窓に 人の影が 複数 楽しそうに行ったり来たり 忙しく蠢いていた
女子達は ｢あいつらが いたずら電話してきているんだ｣と理解した
朝になったら 管理人に言って謝罪させてやる････と言う物の 朝方までその悪戯電話は続き どうにも眠れなかったらしい
これが事の顛末で･･･それからほどなくして 代表でペンションの管理人に文句を言いにいった人物が帰ってきた
どうだった? と言う皆の問いとはうらはらに ハッキリしない表情
管理人が言うには･･･
シーズンが終わり 泊まりのお客は 自分たちだけ
他のお客は一切居ない そして 電話の件はあり得ない と言われた
管理人が言うには 夜6時以降 無人になる管理人室から 自分らの部屋へは電話出来るが 泊まっている建物から 他の建物へは電話は出来ない だからイタズラ電話は あり得ない
また 夜6時以降 無人になる管理人室はセキュリティがしっかりしており誰かが進入すれば すぐに人物がかけつけるので 進入してイタズラ電話は出来ない
気のせいでは?
と言われたらしい
皆 ｢納得できない!!｣と怒りだしたが もう帰宅に向け動き出さないといけない時間なので その話しは誰も口にしなくなった
しかし 夕刻 俺もその建物に灯りがついているのを観た
気のせいではない たしかに 何者かが建物に居た
窓に人物の影は見えなかったが･･･
百物語なんてしたから 寄ってきたのだろうか 奴らにからかわれたのだろうか
夏の思い出と言うと これを一番に思い出します･･
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